経理というポジションは、一見すると地味な仕事に見えるかもしれません。ただし、会社の経営状態を数字で「見える化」し、経営陣による舵取りを支援する重要な役割を担っています。ここでは、そんな経理という仕事の奥深さと達成感について解説します。
経理の仕事が楽しいと思える人には、以下のような特徴があります。自分がどのくらいあてはまるかチェックしてみましょう。
いわずもがな、経理は数字を扱う仕事であり、主な業務はパソコンを使って行います。そのため、数字の処理やパソコン操作に苦手意識がない人のほうが、経理業務に前向きに取り組むことができます。
また、全社の取引を集めた会計データは、さまざまな切り口から会社の状態を分析することが可能です。経理では、経営陣や事業部の求めに応じて、定型ではないデータ集計を求められることがあります。会計ソフトに保存された生データを、迅速かつ正確に集計するためには表計算ソフトのスキルが欠かせません。関数やマクロなどに臆せず、探求心をもって効率化を追求できる人は、膨大なデータを扱うことも「楽しい」と感じられるでしょう。
経理の仕事は、法律や規程に沿ったスケジュールで完了する必要があります。そのため、計画的に作業スケジュールを組みたてることが大切です。仕事のペースが掴めてくれば、スケジュール通りに処理をこなすことで、自分のプライベートの時間も充実させることができます。
経理の仕事はルーティンワークが多いため、コツコツとした作業をこなすことが苦にならないタイプの人におすすめです。金額の差異が出たときに、間違い探しの感覚で原因探求できるのもコツコツタイプの強みです。決まりごとは守りつつ、イレギュラーにも柔軟に対応できる人は、経理の仕事を楽しみながら続けることができるでしょう。
意外に思われるかもしれませんが、経理の仕事にはコミュニケーション能力も必要です。たとえば、担当部署に伝票提出や修正を求めたり、領収書の内容を確認したりと、円滑な処理のために社内コミュニケーションが欠かせません。経理の知識を持たない相手にも分かりやすく説明することで、先々のやりとりがスムーズになり、自分の仕事もしやすくなるのです。
経理というのは「経営管理」の略であり、数字を通じて企業を支える役割を担っています。経営陣は、経理からのレポートを元に財務状況や事業の成長度合いを確認し、自社の向かうべき方向について検討します。経理はまさに「縁の下の力持ち」なのです。
会社の経営状況や財務状況を知らせる書類に「財務諸表」があります。財務諸表とは、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書、株主資本等変動計算書、附属明細書で構成され、一般的には「決算書」とも呼ばれます。金融商品取引法において上場企業では作成が義務付けられており、事業年度の売上や利益、決算日時点の資産や負債状況などを開示する目的で作成されます。
財務諸表を作成することは、株主や投資家、取引先、自社従業員などに向けて経営状態や財務状況を知らせることになります。また、損益計算書などは確定申告にも使われ、納税額が正しく計算されているかを税務署が確認するために必要です。
会社にとって非常に重要な財務諸表は、日々の会計データを集計・整理して作成されます。経理の適正な処理なくして、正確な財務諸表は作成できません。経理の業務はまさに企業の経営を支える底力となっているのです。
経営者が変わっても企業の経営は続いていきます。そして企業の経営が続く限り、経理の仕事にも終わりはありません。数字を通じて経営を見守り、支え続けることができるのも経理の仕事の奥深さと言えます。
帝国データバンクの調査によると、日本国内で業歴100年を超える老舗企業は4万3,631社存在します(2023年9月時点)。世界でも業歴100年を超える企業は7万社ほどですので、日本は老舗企業が多い国であることが分かります。このように一つの企業が長く存続できるのは、時代の流れを汲んだ経営手腕はもちろん、その意思決定を支えた経営管理の仕事も大いに影響していると考えられます。
引用元:帝国データバンク公式サイト(https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p231012.html)
企業のバックオフィスにおける存在感や重要性を高め、経理としてワンランクUPできる人の特徴は「素直な人」です。
経理が求められているのは、経営管理に必要な数値をタイムリーにまとめる役割です。ルールの許す範囲で、全体に影響を及ぼさない程度のミスであれば、翌月に修正を繰り越すケースも往々にしてあります。正確さを追求するあまり、時間のかかる処理にこだわったり、融通が利かない対応をしたりする人は、会社の求める役割を十分に果たせない可能性もあります。
企業や事業部門によって、ルールや文化は異なります。「前の会社ではこうだった」「前の部長は違うことを言っていた」などと過去に固執することはナンセンスです。法令で定められたルールを遵守しつつ、その場に合わせて柔軟な対応することができる素直な人は、どんな場所でも活躍することができるでしょう。
経理は、ある程度専門的な知識を使いながらも、ルーティンを繰り返す仕事です。一つの会社の中で得られるスキルは頭打ちになるため、経理としてキャリアアップしたい場合には、新たな環境を求めて転職することが考えられます。
会計や税務の幅広い知識を身につけたいという場合は、税理士事務所や公認会計士事務所で経験を積むケースもあります。また、経理BPOとして会計業務を行っている企業で、クライアント企業の決算業務に携わることも可能です。多様な業種の単体決算から大企業の連結会計など、一般的な会社の経理では叶わない経験を積むことができ、会計・財務領域でのキャリア形成という点では非常に有用です。
以下では、未経験から「上場企業の経理」にチャレンジしたい方のための情報をまとめています。経理としての新たなキャリアパスを描きたいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。